タイム・リミット~陽斗サイド~
「陽斗!」
笑いながら手を上げてオレを呼ぶ声。
フィールドに立つと回りの声が聞こえなくなるくらい真剣な表情。
オレの言葉にため息をつく姿。
いつからかは覚えていないけど、
オレの中で若葉の占める割合はどんどん増していった。
どんな若葉もオレは好き。
でも……一つだけ、どうしても好きになれない若葉がいる。
優斗を見てる時の若葉の顔。
これだけは好きになれない……というか、見たくない。