タイム・リミット~陽斗サイド~
「お前さ、若葉が不安になってるって分かんねーの? 若葉が傷ついてるって……」
「お前に言われたくねーよ」
「は?」
「お前こそ、若葉がどんだけ傷ついてきたか分かってねーだろ」
優斗の言葉に唇をかみ締めた。
確かにオレがしたことは結果、若葉も優斗も傷つけた。
そんなことは分かってる……分かってるけど……。
「お前が中学の時についたウソついたせいで、若葉がどんだけ傷ついたか……」
「それはお前がムシするからだろ!」
全てがオレのせいだって言うのは気に入らない。
確かにキッカケはオレだったかもしれない。
でも、その後の優斗の行動だって引き金になってるはずだ。