タイム・リミット~陽斗サイド~
「……諦めちゃうんですか?」
「ん、まぁ……若葉の気持ちは変わらないからな……」
「そう……ですよね……」
これだけはハッキリしてること。
若葉が優斗を好きって気持ちは変わらない。
万が一、あの二人が別れたとしても、若葉は優斗のこと、嫌いにはならないと思う。
それに、別れた双子の片割れを好きになるとも思えないし……。
ましてや、付き合うなんて絶対にありえない。
それに、今回のこともある。
オレのせいで若葉が亜矢たちに呼び出されてひどいこと言われて……それは耐えられない。
好きな女すら守れないなんて……本当、情けない。