傘から始まる恋



パシャッパシャッ…


あ…優ちゃんが待ってる。



「ごめん遅くなった~」


前は私が待ったけど、
今日は優ちゃんが待ってくれてた。



久しぶりに私を見て笑う
優ちゃんを見て、私の胸は
いつも以上に騒がしい。



「時間とか約束してね―もんな~
あ!アドレス教えてよ!
ここじゃ濡れるから…学校で!
でメールで決めようぜっ」




…………任務終了???

結局優ちゃんに先言われちゃったっ
でも…嬉しかったし…いいよね?




「うんっ!学校で赤外線ね♪」


「おぅ!」



「ねぇ。優ちゃん??
ちょっと思ったんだけど
言ってもいいかな???」


恥ずかしいことだけど…
いいよね???



「アハハッいいよっ全然。」



「どうして笑うの~??
…今ね。周りから見たら私達って
ものすごぉくバカップルに見えるかな??


だって傘お揃いだよ??」



すると優ちゃんは
綺麗に微笑みながら

「そうだね。」って優しく言った。


なんだか居心地のいい
優ちゃんの空気。


…バカな私はこの時間が
ずっと続けばいいのにって
心の中でずっと思ってた。

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