傘から始まる恋

優ちゃんが隣に居ない雨の日。
寂しいな……。


私の唯一の救いは
優ちゃんとは友達以上恋人未満の
関係だったってこと。


…ポチャン


あっ…また泣いてたんだ。
私の涙は水たまりの中に溶け込んだ。


「おぃ!!!」

「きゃっ!!!あんた誰よ!!」

「あっ…間違った!ごめんっ」



……???
私のすぐ後ろで聞こえた会話。



ちらっとみてすぐさま前を向いた。



優ちゃん???
何してるんだろう。



…女の子に声かけて、
間違ったって…



もう一度女の子をみた。



…オレンジの傘。



ねぇ?優ちゃん??



私もぅ自惚れるのは嫌だから。
勝手な判断はやめとくね??



「み…美帆???」


びくっ…


すぐ後ろから優ちゃんの声。



「なぁ…美帆なんだろ??」



もぉやめてよ…
また大好きな気持ちが…
あふれてくる。



「いきなりどうしたんだよ…
なんで傘…オレンジじゃねぇんだよ…
一緒に帰ってくれねぇし…
今日だって…

なぁ…美帆??あ!!おいっ」





本当にやめてよ…
私は大好きなんだよ???
優ちゃんは夏美ちゃんなんでしょ??


私は今まで生きてきた中で
最高の全速力で学校に行った。


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