先輩と私と。
目を真っ赤に腫れあがらせた百合も、




大人しくパートの列に並んだ。




顧問は出来るだけオブラートな言葉を選んで、




だけど、しっかりと事実は伝えて、




みんながだんだんと伏せる。





そして最後にはこういった。




「上杉さんが書き残したものに書いてありました。



コンクールだけは出てください、と。




なので、コンクールまでは予定通りの日程で行きます。




そのあとは、また、それから考えましょう」






そして琳が言った。




「ジュニア、金とろうね!!!」





ジュニア2年はおー、と拳を上げる。




その声は震えていたけど。





1年生もちょっとだけ、笑顔になった。








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