先輩と私と。
「私が知ってる千愛ちゃんは全部私たちが作ったの」




「え?」




零は目が虚ろで、



迷った顔だった。




「私たちが千愛ちゃんを規制してた。千愛ちゃんが何か可愛げあることとかすると、千愛ちゃんらしくないだとか、キモいだとかって言ってたの。



千愛ちゃんはそう言われてからはそのことはやらなくなった気がする。



だからどんどん私たちに都合のいい千愛ちゃんが出来て、私たちが扱いやすくて、大好きな千愛ちゃんになっていったと思うの」







「そっか...」




零はもうフォローしてくれなくなった。



「千愛ちゃんに必要のない設定がいっぱいできちゃって、もうわけ分かんなくなっちゃって、......だから、.....だから、きっと、千愛ちゃんは...」





また泣く、自分が嫌い。




自分だけ、人に頼って、




助けられようとして泣いて、甘える自分が




大っ嫌いだ。





「もう、ヤダ......」




そうやってまた助けを求める自分が嫌い。





「もうヤダ!!知らない!!」



ベッドに潜り込んで、





零にあたって、




きっと零が優しくしてるって信じてる自分が嫌い。




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