先輩と私と。
「あ、笹浦先輩だぁ」



妹ちゃんはまさかの一言を言う。




「知ってるの?」





「うん。お姉ちゃんからいっぱい聞いてます」





零はニコって笑って




「莉生、入りなよ」




とまるで我が家かのように手招きをした。





「おじゃましまーす」




靴を脱いで




零の靴の隣に置いた。





妹ちゃんは、




「用は何ですか?」






と聞いて、




零はきっぱりと、





「千愛ちゃんの、携帯が見たい」




と言った。






やつれた妹ちゃんは無理に笑って、





「持ってきます」





と言う。




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