先輩と私と。
下り電車だというのに人がたくさんいた。




よく分からないけどそこに乗ろうとすると、




零が、





「めっちゃ人いるじゃん」




と言う。



「そだね」




と返すと、







零は私の手を握る。




「....何?」





心臓が早く動く。





鼓動が全身から聞こえる。





手から零に伝わってないかが心配だった。





「顔真っ赤だよー」




私の頬をつんつんと優しく触る。




「赤くない....はず」





「真っ赤真っ赤」




そう笑って、




私を引っ張って電車に乗った。




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