先輩と私と。
「莉生!!莉生」
「なぁに」
男の子のようながらがらの声で返す。
話しかけてきた子はすこしギョッとしていた。
「先輩!!会長走ってるよ」
「ウソ!!?」
グラウンドを必死に探す。
その特徴的な走り方はすぐに見つかった。
リレーらしい。
アンカーのところに立っていた。
「零!!!頑張れ!!!」
こんながらがら声、届くはずもないのに。
ダメもとで、周りの歓声にかき消されながら必死に零を応援する。
零にバトンが渡る。
2位だった。
前とは結構あいていて、
私なら絶対追いつけない。
だけど零は、
いとも簡単に追いつき、追い抜き、
置いていってしまった。
1位になって私の前を走る。
だから
「零!!!頑張れ」
と必死に言う。
零は一瞬振り向いてくれた。
走り終わってから零は私のところに走る。
「莉生、ありがと!!」
まだ綺麗な声で言う。
あんまり声は出したくなかった。
「めっちゃ枯れてたけど」
どうやらばれているようだ。
「えへへ....」
周りの歓声は私たちを冷やかす声に変わっていた。
「なぁに」
男の子のようながらがらの声で返す。
話しかけてきた子はすこしギョッとしていた。
「先輩!!会長走ってるよ」
「ウソ!!?」
グラウンドを必死に探す。
その特徴的な走り方はすぐに見つかった。
リレーらしい。
アンカーのところに立っていた。
「零!!!頑張れ!!!」
こんながらがら声、届くはずもないのに。
ダメもとで、周りの歓声にかき消されながら必死に零を応援する。
零にバトンが渡る。
2位だった。
前とは結構あいていて、
私なら絶対追いつけない。
だけど零は、
いとも簡単に追いつき、追い抜き、
置いていってしまった。
1位になって私の前を走る。
だから
「零!!!頑張れ」
と必死に言う。
零は一瞬振り向いてくれた。
走り終わってから零は私のところに走る。
「莉生、ありがと!!」
まだ綺麗な声で言う。
あんまり声は出したくなかった。
「めっちゃ枯れてたけど」
どうやらばれているようだ。
「えへへ....」
周りの歓声は私たちを冷やかす声に変わっていた。