先輩と私と。
それに気がついたとたん、



恥ずかしくなって、イスの上に立っていたのにそこを降りた。





私を見上げていた零は笑う。





「じゃぁね。青、負けないからぁー」





そう、自分のはちまきを指す。




「赤も負けないもん!!!」





がらがら声でそう叫んだ。




零がそこからいなくなって、




しばらくして冷やかしがもとの歓声に戻った頃に、






もう一度イスの上に立つ。





3年の騎馬戦がやっていた。





零は一番上に乗っている。




その手には大量のはちまき。





戦っている2チームの後ろからひょいととって爆笑していた。



そしてまた後ろからとる。






誰かが笹浦ずるい、と叫んでいた。





零の返答は聞こえなかった。




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