先輩と私と。
「何が、言いたいんだよ」







もう分かれ道だ。








会長や琳の彼氏みたいに優しくない木間くんだから、








百合を家に送る、何ていうのはありえない。







「千愛ちゃんね、死ぬちょっと前から、様子が変だったんだ。その、変になった前の日、千愛ちゃん、お腹痛いからって午後練遅刻してるの」





木間くんの顔が険しくなる。





「百合のクラスの子が言ってた。千愛ちゃんと木間くんがその日、会ってるの見たよ、って」






顔が真っ青になっていく。






そのまま、下を向いてしまった。






「ねぇ、何か知ってるの??千愛ちゃんに何か仕向けたの??知ってるんなら教えてよ」






今まで避けてきたけど、百合は今、木間くんをまっすぐ見た。





「俺、何も知らないけど」






しばらくして、考えたあとにそんなこと言われても、納得がいかない。





「ホント??」





「ホントだ」






「ウソだよ」





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