先輩と私と。
「梨乃ー!!!莉生ー!!!!」




百合が両手いっぱいに広げて走ってくる。





「百合ー!!」






だから3人で抱き合う。





「良かったね!!梨乃、上手だった」





「百合も!!!」




「莉生も連符うまくいったじゃん!!梨乃を引き立ててる感良かった」




「ホント??裏方ばんざーい」




「ちょっと」





3人でケラケラ笑うと、






いつも角が生えている顧問が、女神の笑顔でやって来る。





「良かったですよ」




とただ一言言って、





「宮武さんは楽器の扱いを丁寧に」





「だって、山宮さんの演奏聴きに行くので精一杯でしたもん」




「間に合わなかったらやばかったよね」





「間に合いましたから!!!」





顧問はフッ、と苦笑いをする。





「石上さんも、よく宮武をまとめていました」





「裏方ばんざーい」





ふふっとみんなで小さく笑って、




顧問は結果発表まで自由行動だという。





校内からは出ないように、と。






「お腹すいた。ご飯食べよ」





何か、景色のいいところを探すたびに出た。




< 397 / 446 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop