先輩と私と。
「全然っ。平気」





私たちは本物の笑顔で笑う。






百合は子どもみたいに手の甲で両目を擦って、





「えへへっ。先生、喉渇いた!!!」





「ふざけない」





「はぁい」





まだまだ残っているジュースを吸いだした百合。





「はぁぁー、疲れたぁ...」






くたっと肩を落として、




百合は思い思いにくつろぎだした。








「次はコンクールだね!!!金取っちゃお!!本選行っちゃうぞー」





小声でそういい、拳を上げたゆりの顔は、







少し無理している気がした。






「うんっ、そだね」





だから、優しく微笑んでみた。





「うんっ!!!」





この笑顔は本物だから、さっきよりずっと可愛い。





< 424 / 446 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop