先輩と私と。
「だって莉生は俺の事を好きでいてくれてるって信じてるから」




「.....あ!!!また本に出来ること言ったね!!?」





恥ずかしいから、違うリアクションでごまかす。






零はあはは、と笑った。






悲しくも最寄り駅で降りて、




零は私の家に向かって歩く。






「あ、あれ琳じゃない?」





そう零に聞く。





「琳??聞いたことはあるけど、誰かまでは...」





「会ったことなかったっけ。何してんだろー」






「もう1人いない?」




「え?ホントだ。男の子?」





「だな」




「彼氏かな!!!?」





「へぇ、彼氏いるんだ」




興味津々な顔をしていた。




「うん」





「全く最近の子はリア充ばっかで....」





「ホントだよ。もう」





うちらだってリア充だよ、と言い合う。






「あ!!!莉生莉生!!!見てみて。やるよやるよ」





「え?何を....きゃぁ...見ちゃった...」





「しっ。静かに静かに」




「あ、うん...」





琳の彼氏が私たちの横を通り過ぎる。





知らない顔して、しゃべっていた。





私たちを見てニヤリ、とする。





こっちだって見たんだから、という顔はおくびにも出さない。







そいつが角を曲がるのを見送って、





琳が家に入るのを確認して、





「うわぁ!!!ヤバイね!!!大変だよ!!!!」






「莉生、落ち着いて」




「だって!!!!み、見ちゃった!!!」




キャッキャとはしゃぐ私。





「莉生!!」




「あ、ごめんなさい...」





「ん。帰ろ」





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