先輩と私と。
そうしてまた歩き出して、私の家に着く。





家に着いたってすぐに大人しく家に入ったりはしない。





私たちはずっと琳たちの話で持ちきり。







「明日、琳からかおっかなぁ...」





「そうだな。撒いちゃえ撒いちゃえ」




「えぇー、それは可哀想」





「そう?俺なら手当たり次第言うけど」




「可哀想だよ」




「ってか、そんな面白かった??」




ニヤッと笑った。





「面白いよ!!!あんなの直で見たの初めて!!」





「俺もだけど」





「大胆だよね。すごい」




「あぁ、まぁ」





零はそっぽを向く。




「零?」





「俺らも、やってみる?」




こちらを向いたその顔は真剣で紅潮している。




「え?」




私の肩に優しく手を置く。




「良かったら目、瞑って?」




心臓がありえないほどなっている。




全身から鼓動が伝わってくるんだ。




そう、恥ずかしがりながらそっと、



でもぎゅっときつく目を瞑った。







すぐに降ってきた暖かいもの。




反応すれば、もう離れる。







< 439 / 446 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop