もう一度愛を聴かせて…
第3話 傷心の果てに
あの日から一ヶ月以上が過ぎ――。
夏休みもそろそろ終盤に差しかかった時期、学校で水泳の記録会が行われた。
ほとんどが付属の女子大か女子短大に進むため、それほど受験ムードは漂ってはいない。
記録会は、プール授業の最後に個人の記録を取るためのものだが、クラス対抗なのでそれなりの盛り上がりだった。
ところが、その記録会でわたしは眩暈を起こし、保健室に運ばれたのである。
ここのところ、よく眩暈を起こしたりする。食欲もなく、食べても吐いてしまうので体重は三キロも減った。
夏バテだろうと勝手に思い込み、そう深く考えてはいなかった。
目を覚ますとわたしは保健室にいて、養護の木村先生がいた。
木村先生はわたしの症状を聞くとしだいに表情が曇り始め、言い難そうに訊ねたのだ。
「ねえ、正直に答えてちょうだい。麻生さん、最後に生理があったのはいつ?」
その質問にわたしはびっくりした。
夏休みもそろそろ終盤に差しかかった時期、学校で水泳の記録会が行われた。
ほとんどが付属の女子大か女子短大に進むため、それほど受験ムードは漂ってはいない。
記録会は、プール授業の最後に個人の記録を取るためのものだが、クラス対抗なのでそれなりの盛り上がりだった。
ところが、その記録会でわたしは眩暈を起こし、保健室に運ばれたのである。
ここのところ、よく眩暈を起こしたりする。食欲もなく、食べても吐いてしまうので体重は三キロも減った。
夏バテだろうと勝手に思い込み、そう深く考えてはいなかった。
目を覚ますとわたしは保健室にいて、養護の木村先生がいた。
木村先生はわたしの症状を聞くとしだいに表情が曇り始め、言い難そうに訊ねたのだ。
「ねえ、正直に答えてちょうだい。麻生さん、最後に生理があったのはいつ?」
その質問にわたしはびっくりした。