もう一度愛を聴かせて…
え? って思った。
だってそれは、安西先生の声だったから。
どうして先生がここに居るんだろう?
そもそも、ここってどこなんだろう?
わたしには何がなんだか、わけがわからなくなる。
「一週間くらいで大きくなったわね。どっちに似てるかはまだちょっとね」
そんなことを言いながら、すぐにモニターをこっちに向けてくれた。そこには、赤ちゃんが動いていたのだ。
「あの……赤ちゃん、いるんですか? 倒れてる間に、殺されたんじゃなかったんだ」
「あたりまえじゃないの。本人の許可なく堕胎手術を施すわけがないでしょう? 赤ちゃん、産むことにしたの?」
「はい。だって心臓が動いてるのに。わかるんです、この子は生きたいって言ってる。産まれてきたいって」
また、涙が溢れてきたけど、今度は嬉し涙だった。
嬉しくて、嬉しくて、わたしはいつの間にか自分の命よりこの子のほうが大事だって思い始めていた。
「橘大樹さんでしたね。息子とは仲がいいそうだけど、はじめまして、よね。――で、どうですか? あなたのしたことの結果ですよ」
安西先生の声は、わたしに話すときと比べて全然違った。
だってそれは、安西先生の声だったから。
どうして先生がここに居るんだろう?
そもそも、ここってどこなんだろう?
わたしには何がなんだか、わけがわからなくなる。
「一週間くらいで大きくなったわね。どっちに似てるかはまだちょっとね」
そんなことを言いながら、すぐにモニターをこっちに向けてくれた。そこには、赤ちゃんが動いていたのだ。
「あの……赤ちゃん、いるんですか? 倒れてる間に、殺されたんじゃなかったんだ」
「あたりまえじゃないの。本人の許可なく堕胎手術を施すわけがないでしょう? 赤ちゃん、産むことにしたの?」
「はい。だって心臓が動いてるのに。わかるんです、この子は生きたいって言ってる。産まれてきたいって」
また、涙が溢れてきたけど、今度は嬉し涙だった。
嬉しくて、嬉しくて、わたしはいつの間にか自分の命よりこの子のほうが大事だって思い始めていた。
「橘大樹さんでしたね。息子とは仲がいいそうだけど、はじめまして、よね。――で、どうですか? あなたのしたことの結果ですよ」
安西先生の声は、わたしに話すときと比べて全然違った。