もう一度愛を聴かせて…
「若菜……愛してるよ」
わたしが不安がらないように、彼は……旦那様は毎晩言ってくれる。
「ね、大樹さん」
「ん?」
「もう一度言って……」
――愛してるよ、若菜。
『愛してる』の言葉があれば、きっと頑張れる。
五年、十年、二十年先まで、自分が死んでもいいくらい、この子を抱きたいって思った日のことを思い出して、ふたりで頑張っていきたい。
大樹さん、わたしもとっても愛してる。
~fin~