もう一度愛を聴かせて…
わたしが高校を卒業したら、お父さんに話して、交際をオープンにしよう。それはふたりの間に交わされた約束だ。


橘さん以外とキスなんて、そう思ったとき、急に胸を掴まれた。

びっくりした拍子に、わたしは市村さんに唇を奪われてしまう。


「ん、んんっ」


やだ、なんで、どうして……こんな……。


市村さんは、舌でわたしの唇をこじ開けようとしたのだ。わたしは必死で唇を噛み締めていた。

しばらくするとようやく離れてくれて、


「意外と粘るね。そんなに気取らなくてもいいよ。いつもやってるんだろ」

「なんで……なんでこんなことするんですか? やめてくださいっ」


強く掴まれた胸がめちゃくちゃ痛かった。


「騒ぐなよ。橘とはどんなふうにやるんだ? 僕にも教えてよ、もっとよくしてやるからさ」


吐き捨てるように言うと同時に、市村さんはシャツの胸元を引き裂いた。

デートのために着ていた、淡いピンク色のお気に入りのシャツだったのに、ボタンが何個か弾け飛んでしまう。

そのままブラジャーの紐が肩から外され、直接胸に触られた。


「いや、やめて、やだ……」


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