イケメン女子の学園生活2
誰のせいで出たと思ってんだコイツは……
「まったく…人の家で寝るなんて、行儀悪いよ?さ、そろそろ帰ろ」
パシンと軽く光樹の頭を叩いた慎二は皆を見渡しながら立つ
ぞろぞろ立ち上がる皆をオレも黙って見ている
…………オイ。お前は何故立たない?
『……おーい、光樹くーん?』
「あ?」
『あ、じゃねぇよあじゃあ!お前もさっさと立て!』
いつまでもふんぞり返ってんなよ?
仕方なし、光樹が座るソファに近づき嫌そうな顔をして引っ張る
「……あーあー、わあったよ。ったく…」
『何様なんだよ……』
腕を持ち上げると素直に立ち上がるが言葉が素直じゃない
門まで送るから、と部屋を出るオレの後をついてる月牙達
いや〜にしても、良かった
何がって?
ホラ、あの五月蝿い兄さんがいな……
「……誰かな?君達」
い、ってあー、フラグ立ててしまったか……
ロビーの近くの廊下
もう少しで玄関だと言うのに、仁王立ちの葉月兄さんは資料を片手に黒い笑みを浮かべている
『…友達だよ。浴衣ん時にも言ったけど』
「忘れちゃったな〜、キチンと紹介してくれる?」
『………はぁ。コイツが…』
「あれ?君達は自己紹介が出来ない可哀想な子なのかな?黙ってないで、人の家に上がり込んでいる立場を考えた態度を示してよ」
いや、お前は客人に配慮を示せよ…
黒いオーラと黒い笑みで近付いて来た兄さんは、5人からオレを少し遠ざけた