イケメン女子の学園生活2
両手には袋いっぱいにつまっている缶ジュース
学年主任のハゲが遅れて皆に迷惑かけたんだ、とかなんとかで本来はない缶ジュースを配るという事が任された
指の節目に袋が食い込んで痛い
なんで黒崎は平気な顔してんだ?
「……チッ」
なんで俺は族なんかの尻拭いをしなきゃなんない
クソ…全ては黒崎のせいだ
族と同じ班にしやがって
やっぱ、族と一緒にいる奴もろくな奴じゃねーな
こんなことなら、教師と班になった方がましだった
「…ごめんねぇ?本当に…」
「……」
五月蝿い
俺に話しかけんじゃねーよ
上目使いで見てくる童顔
俺には気持ち悪くてプツプツと腕が反応する
『イヤホン君さ、顔色悪いけど大丈夫?疲れたんならオレ持つよ?』
「……別に」
その童顔さえ離してくれれば大丈夫だ
まあしんどいのは確かだが
汗が頬をつたり、流石にきつくなった頃、やっと目的地のキャンプに到着
クソ、コンビニ遠すぎだろ
山を下って30分は歩かないとコンビニはない
『ふう、着いたな』
「うん…」
学年主任の奴のとこに歩いていく黒崎と童顔の後を追い、俺も後ろからついていく
『先生、買ってきました』
「ん?あぁ、ご苦労。皆もう昼の準備してるから、お前達も取りかかりなさい」
『はい』