イケメン女子の学園生活2
なに評価しちゃってんだよ…
「……」
しかし悪くないな、黒崎の“音”は
『気に入ったんなら、良いや。じゃあお次は…め〜りさんのひっつじ〜ひっつじ〜ひっつじ〜…』
「…………」
な ん でその選曲なんだよ!
まさか歌知らねーのか!?
……つーか声良すぎ…
つい聞き入る俺がムカつく
『めー…あ、続き知らないわ』
「じゃあなんでそれにしたんだよっ!?」
『お』
うわ、またつっこんじまった
「歌、知らねーの?」
『あんま知らないな。聞かないから』
「…ふーん」
その割には上手いな
ある種の才能か…?
『教えてくれれば、歌うけど?』
「……え?」
黒崎の声に俺はすっとんきょうな声をあげた
『いや……聞きたそうな顔で見てくるからさ』
き、聞きたそうな顔!?
え、俺んな顔してたのか!?
ポーカーフェイスには自信あったんだけどな…
「……じゃあ、教えてや…」
『あれ、マシで?』
「は?」
『フッ…アハハ!冗談のつもりだったんだけどな!』
「〜〜〜っ!」
あてずっぽかよ!!!!
クソ!
やっぱりろくな奴じゃねーな、黒崎!
「絶対歌せるからな!」
『え〜歌えな〜い』
知らん!
お前を俺のiPodにしてやる!
〜イヤホン君 side end〜