イケメン女子の学園生活2


「佐倉君は私と鍋やって下さい!」

「ほいほぉーい」

「黒崎君は和奏と野菜切りをヨロシクお願いします!」

『了解』

「君は、琴音とご飯を炊いて下さい」

「……あ、俺か。分かった」




鈴ちゃんがオレ達に指示を出してから鍋を抱えてコンロの方に向かった

先程渡されたダンボールの中に入った野菜を抱えるのは、オレ



『…んじゃあ、和奏ちゃん。野菜切りに行こうか』

「はい」



コンロの反対側にある調理場で包丁とまな板を広げる


まずは水洗い



じゃぶじゃぶとジャガイモとニンジンを洗いながら後ろにいる泪を盗み見




「これぇ、いれてい?」

「よくありません!何で飴何ですか?!」

「…甘い方が美味しぃかなぁって…だめぇ?」

「うっ…////」




上目遣いでおねだりする泪に鈴ちゃんは顔が真っ赤だ

あのアホは何をお願いしてんだよ…



「……だ、駄目です…!」

「チェー駄目かぁ…ま、いっけどぉ」




お、よく言った!鈴ちゃん!

唇を尖らせた泪はダシのとんこつを鍋に入れた




「…あの、それ小さすぎません?」

『え?あ…』


和奏ちゃんの声に泪から手元に視線を戻せば4センチくらいになってしまったジャガイモ

皮を通りこして身まで剥いてた…


手を切らなかったのが奇跡だな、最早



『わり、よそ見してた…』

「いえ、大丈夫ですよ」



ふんわり優しく笑った和奏ちゃんの横には綺麗に剥けたニンジン達

料理上手いのかな?



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