イケメン女子の学園生活2


そんなこんなで野菜を切り終えた

鈴ちゃんのお陰で鍋も順調に進み、後はご飯だけ



『おーい、出来てる?』


様子見を頼まれたオレは外の釜戸に

色んな班が飯盒炊飯に戸惑っているのが目に入る




…焦げた匂いがするのは気のせいじゃないよな



「朔月」



イヤホン君と琴音ちゃんを探してキョロキョロ

不意に掴まれた腕に驚いたよね、うん



『ビッ…クリしたー…』

「…何してんだ?」



頭にタオルを巻いた光樹は疲れきった顔で床に座り込んでいた

グッタリ下がった腕でオレを掴むもんだから重いのなんの…



『いや、様子見に…って、光樹こそ何やってんの』

「あ〜…気にすんな」



気にすんな、じゃねーよ



気になるわ



てか、なら手を離せ


『……はぁ。慎二は?』

「知らね。良いから座れよ」

『は?』

「あ?」



おい、引っ張んじゃねーよ

腕が伸びんだろ


『何で座るんだよ。お前が立てよ』

「疲れたんだよ」

『知らねーよ。オレを巻き込むな!』

「ケチくさい奴だな……よっ、っと」



文句を言いながら立ち上がった光樹はジッとオレを見る



……何だ?



「…隙あり」

『うわっ!』



掴まれていた手を急に強く引かれ、固い何かに頭をぶつけ拘束された



『いでー………あ、』


目を開ければ鎖骨


…………



抱き締められて、る!?


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