イケメン女子の学園生活2
「いや、様子を見にきただけだよ」
「……、そうか」
「うん。じゃあ、尚輝の所にも行くから。頑張ってね、翔」
「あぁ…」
笑顔で手を振り替えして今度は尚輝の所に向かう
やっぱりちょっと歩いて直ぐの尚輝のクラスに
「……ん?あ、慎ちゃーん」
「やっほ、尚輝」
先に俺に気付いた尚輝が駆け寄ってきた
回りにいた女の子達を押し退けて
「どーしたの、慎ちゃん♪俺に会いたくなったのかい?」
「全然。只の様子見」
「ちょっとはノれよなー!……あー、もう」
拗ねたように唇を尖らせた尚輝はつまんなそうに頭を掻いた
前から気になっていた尚輝の変な頭がボサボサになっていく
「どうしたの?」
「……んー…クラスに哲がいないってやっぱおっきくてさ〜…つまんないの、俺」
「ああ…」
回りにいくら女の子を侍らそうと、楽しくないのだろう
もともと、尚輝が一番哲君になついていたしね
「仕方ないよ。朔月君も我慢してるよ。尚輝がそんなんで良いの?」
「…分かってるけど〜…つまんないのっ!」
ウガーと叫びながら両手を上にあげる
当たらないように少し距離を取ってから俺は溜め息を吐いた
「…まあ、頑張ってね。俺はもう戻るから」
「うー…もう?」
「もう。俺には光樹のお守りがあるからね」
「あ、そっか…クッソー!泪を呪ってやる!アイツばっかり良い思いしやがって!」
「………。いや、そうでもないんじゃないかな?」
「……え?」