イケメン女子の学園生活2


「すまんなぁ……」


少し俯き、頬を撫でるオレの顔を除き込んだ男

それに目をやると飛び込んできたのは緑の髪


長めの緑の髪を無造作にセットしており、いかにも不良系

けど、それより驚いたのはこの不良…かなり顔が整っている
明るい瞳の色や綺麗な鼻筋から明るい性格だと思われる



「大丈夫かー……って、自分、イケメンやなぁ!」


顔を上げたら目が合った緑色が声をあげた

お前に言われたくないし、と睨むとキラッキラの笑顔で笑い返された


「怖がらなくて大丈夫やで!」

『……』

「あ、あの、右京さん。コイツ怖がってないッス。引いてますよ」

「はあ?普通、殴られたら怖がるのも当たり前やっちゅうねん。ど阿呆」

「…いや、…だから…」

「何や?」




何故か言い合いを始めた茶髪と緑

痛みが引いてきたので、オレは帰らしてもらう



もう溶け始めただろうアイスを待つ泪達の元へ
クルリと向きを変えて歩き出した




そして、あっという間に野外場所に戻った












………ハズだった


「おっ!おるやん。な、総長?」

「あぁ。おるな」

「……ちょいまち、君。アッチの仲間?」


新たに表れた関西弁に前を塞がれまた溶けるアイス

あー!面倒くせえ!!



『違う。オレはただの通りすがり』

「ほーん。君、この辺の奴やないんやね」

『んなの関係ないでしょ、どいて』



対等の身長にある眼鏡をかけた男を睨む

黒髪黒目、黒ぶち眼鏡とかなり真面目そうな見た目とは裏腹に体つきが良すぎる


それにオレの行く先を塞ぐ二人組の片方、眼鏡に総長と呼ばれた奴は身長が高けりゃマッチョ過ぎてキモい


< 43 / 95 >

この作品をシェア

pagetop