イケメン女子の学園生活2
―2日目―後半
――グーグー……ブゥ
…うるせぇ
〜イヤホン君 side〜
童顔の五月蝿い寝言を聞きながら、アイスを買いに行った黒崎の帰りを待つ
不快な音に俺は我慢出来ずにウロウロと童顔の周りを回る
かれこれ1時間はたったのだが、未だ帰えってくる気配なし
…何かあったのだろうか?
探しに行った方がいいのだろうか?
気になり始めたら止まらない性格な俺はソワソワと童顔を見る
もし、何かあったとして
黒崎でなんとかならない何かに、俺一人でなんとかできるか
答えは大概がノーだ
「………ぉ、……」
一度は手を伸ばすが童顔を起こす勇気はない
一緒に黒崎を探すのも嫌だ
……はぁあああ…
黒崎め…
黒崎の音はどこか不思議で
声はとても綺麗で
そんなアイツの声を求めて
俺は頭を抱えていた手をほどくと山を下り始めた
黒崎め
会ったら喉が枯れるまで歌わせてやる…
暗い山道
俺は初めて無謀な事をする
〜イヤホン君 sideend〜