イケメン女子の学園生活2
「あぁ、思ってる」
真っ直ぐな目で返され、ついたじろいだ
嘘ではない事は分かった
けど、やっぱりそんな素直な奴なら元からあんな事はしないんじゃないかって思うんだ
『…、分かった』
許す、そう言えないのはオレがひねくれているのと
……イヤホン君のあの話が脳裏を掠めていたから
「……」
「まあ、許されるとは思うとらんかったんやろ?見直してもらうようにせな」
目を伏せた総長さんに丸地が声をかける
くん、と服の裾が引っ張られて視線を下げると泪が険しい顔をしていた
「さっくん…コイツらと知り合いなのぉ?」
『いや…昨日ちょっとな』
「昨日…?」
『アイス買いに行った時コンビニで」
「あぁ〜」
小さく頷いた泪はまた険しい顔で考えていた
オレは、知り合いじゃない
…けど、泪は知り合いなのか…?
話かけにくい雰囲気を醸し出す泪を余所に丸地がオレの方を向いた
「なあ、朔月!俺も話があるんやけど?」
首を傾げて、オレを上目遣いで見る
何のための行動かは分からないけど、オレを探したって言ったんだから用はあるだろうな
『なに?』
「俺……」
『?』
「俺、朔月が好きや!!!!」