イケメン女子の学園生活2
オレが小さく後退すると、トンッと泪に当たった。
「さっくん…ごめんねぇ?やっぱり一緒に行くべきだったぁ」
目を伏せた泪は小さい声で呟いた。
泪が言ってるのは勿論アイスを買いに行った時のだろう
でも、泪が謝る事は何一つないのに…
一緒に付いて行くのを断ったのは、オレだし
「…さっくん、怪我してたでしょ?隠してたから、聞かなかったけど…コイツ等だよねぇ?」
『、…』
バレてた、か
確かにオレは殴られて、ちょっと跡がついてたと思う
隠しても無駄だったか…
「謝ってたアイツがやったのぉ?」
泪が指で指したのは今も言い争う総長さん
『違うよ。…コレは大丈夫。オレの不注意だから』
苦笑いしながら頬を触ると泪はジッとオレを見たあと、溜め息をついた
「傷一つつけたくなかったのに……」
泣きそうな顔でオレを見上げた
オレはフワヒワの黄色い頭をポンポンなでる
『心配かけてごめんね』
「ううん。僕が勝手に思ってるだけ………」
キュッとオレの手を握ったと思ったら、急に明るい顔で笑った
「緊急事態だから翔ちゃんと尚輝呼んでくるねぇ?頑張ってね、さっくん!」
『え、ちょ…おい!』
無理に笑わせたくなかったのに…
泪には迷惑をかけてしまった
やっぱり…知らない奴と同じ班になってオレだけで頑張るんだった
オレと同じ班なんてリスクでしかない