イケメン女子の学園生活2


オレは甘えていたんだ…



『……、まだまだだな』


自分では強くなったつもりでも、オレはまだまだ子供だ

頼って甘えて…迷惑をかけてしまう



「朔月君……」

『ごめん、慎二…』


泪にあんな辛そうな顔をさせて

可愛い泪の顔を酷く濁らしてしまって


「…違うよ。泪はね朔月君を守れなかった自分を責めてるんだよ?」

『心配かけたのはオレだ』

「うん。じゃあやっぱり一から説明する。……俺が隠して回りくどいことしたから駄目だったね」



慎二は眉を下げて笑うと丸地を押しやり総長さんを指さした


「あの人、光樹の従兄弟なんだ」

『…従兄弟?』

「そう」


そう言われれば光樹と似てなくもないような…

『…それで知り合いなんだ?』

「まあ…。見ての通り、光樹と彼…矢尾はあんまり仲良くなくてね」



慎二は苦笑いしながらオレに分かりやすく説明してくれた



名前は鬼塚 矢尾(オニヅカ ヤオ)
関西の組のトップである鬼塚組の息子

光樹とは同じ年で、だけど二人は馬が会わずぶつかり合っていた

親同士もあまり仲良くなく…


光樹の組が正統派なら鬼塚の組は悪徳で

暴走族の総長を勤めるところも同じだった彼等はずっといがみ合っていた



暫くして、光樹の族…月牙が世界一になると鬼塚は突っ掛からなくなっていた、と



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