イケメン女子の学園生活2
「……でも、結局彼を助けたのは朔月君だけどね」
久しぶりの黒い笑みで慎二は泪をベリッと剥がした
ブーブー言う泪もブラック慎二は苦手なようで大人しく席に戻った
色々あった話をかいつまんで皆に説明した後、オレは油断し過ぎたと怒られた
せめて泪をつれてけとか
相手にせずに早くぶん殴れとか
とにかく早く殺れとか
………まあ、主に光樹から
オレも今考えたら油断してたなーって思うけど
先手必勝を使えよ、ってね
過ぎた事は仕方ない
だから次は気を付けるよ。なあ?慎二君
「…本当に、気を付けてね」
『うん。次は慎二連れてくよ』
ポン、と肩に手を置くと慎二はやっと爽やかに笑った
「…あ、そうだ。今日から屋上使えないんだ」
パーっと授業をかっ飛ばして只今昼放課
いつもの如く屋上へと足を向けたオレ達に慎二が思い出したように言った
『え、何で…?』
「先代が来るから、屋上を使うんだよ。OBって事で昼に遊びに来るって。でも俺達は倉庫で会えるから行きたければ行くけど…」
「まあ、行かないよね〜♪」
おちゃらけた尚輝が慎二に被せる
先代って月牙の前総長とかそんなんか
「だから屋上は月牙の溜まり場状態だ。むさ苦しぃから屋上にはいかねぇ」
『ふーん。じゃあ、購買?』