イケメン女子の学園生活2


青い顔でビクつく少年

しかし少年はとても演技が上手い


今のビビりが嘘のようにさっきの言葉を光樹に伝えた

望(ノゾミ)って人がどんなのか想像できちゃったよ



「……分かった。全員か?」

「いえ、指名は光樹さんと慎二さんと泪さんです!」

「はぁ…分かったよ」

「えぇぇ!僕もぉ??」



少年はハイッと笑うと三人を連れて購買を出て行った

残されたご飯はどうすんだろ……



「良かったね!セーフ!」

「…あぁ」



ケラケラ笑う尚輝は既にしょうが焼きをモグモグ食べていた

翔は翔で慎二の三色弁当のオカズを横取り中


『何で三人だけなんだろ?』


オレも割りばしを割って食べ出す

うん、なかなか



「ん〜光樹と慎ちゃんはトップ2だからねー。泪は望ちゃんのお気に入りだからさ♪」

『ふぅん…』


でもどうせなら全員呼べば良いのに


…それより、気になった事が一つ



『何であんなに嫌そうにしてたのにアッサリ行った?』


光樹があんなに素直に従った事が一番の謎だ


「アハハ!望ちゃんにさっくん見せたくないからね〜」

『…は?』

「……アイツには会うなよ?朔月」

『え、何で?』



慎二と自分のを平らげた翔は真剣な顔でオレに言った


それから泪のハンバーグまで手を伸ばして……て、おいおいおいおい
どんだけ食うんだよ!



「望ちゃんの女グセの悪さは半端ないからね〜。泪だって襲われかけた事あるんだよ?」



ほぼ半裸にされるまで男と信じてもらえなかったんだー、と尚輝が目に涙を耐えながら笑う


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