イケメン女子の学園生活2
笑えないだろうそれは
…と、いいつつも笑ってしまうのだけど
「とにかく!望ちゃんは危ないからね!」
『男装してても?』
「望ちゃん変態だからすぐバレるよ〜男装なんて意味ない意味ない!」
『…分かった。会わない』
それがなくても月牙の先代とかどうでもいい
食べ終わってお盆を返すと三人で中庭に移動した
どうも購買は五月蝿くて敵わない
「さっくんとのんびり話すの久しぶりだね♪」
「…ん」
『そうだな〜。野外ん時は案外忙しかったからな』
体育祭の際にも利用したベンチに座ったオレ達は尚輝から貰った飴を転がしながら団らん中
「ね、さっくん八尾どーだった?」
八尾、ってーとあのクソ総長だな
確か…彗星の
『…馬鹿』
「プッ…それだけ!?」
馬鹿だった、以上がオレのイメージだよ
「……じゃあ、陽鬼の総長は?」
翔がチラリとオレを見た
尚輝も難しい顔になってオレを見つめた
……何か、急に雰囲気変わった…?
『丸地は…イイヤツだけど変なヤツ…だよ』
「……」
「うーん、悪いヤツじゃないけどね〜」
聞いてきた本人はまた目を伏せ、尚輝は頭をかきながらケラケラ笑った
やっぱり、ライバル関係にある族の事は気になるのだろうか
「…好き、じゃないよな…?」
尚輝の笑いを止めようと騒いでいると、翔の低音が静かに響いた