君に逢えて





「美姫…?」




私…




「家に帰りたくないよっ…」







さっき降り止んだ
涙の雨が
またポロポロと
落ちてきた。




震える手で
必死に
帰すまいと
裾をつかむ。





精神的に
余裕がなくなった
ことくらい
すぐに自分でも分かった。






「悪い美姫…俺、帰らなきゃ。何かあったら連絡しろ?何があっても助けてやるから。」






「うん…」






そうゆうしかなかった。





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