君に逢えて





私は驚きが隠せなかった。




「重い病気なのに…

彼は誰にも相談することなく1人で頑張ってた。

会社に行くと言って
出ていった後、

窓から彼を探すと
花壇に腰掛け
遠くを見ながら

鞄から
いつものことのように帽子を深く被って…

仕事に行ってた。

心配で心配で後を追ったら

会社を早退して
毎日のように
病院へ通ってた。


たまらなくなって

彼の背中に抱きついた。


だけど彼の背中は
弱々しくて
小さくて…


ビックリした顔も
なんだか

暖かさが感じられない

無表情で…」





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