I love you~最初で最後の恋~
月夢が泣き止み、帰るために昇降口まで下りてきた。
6時でも、外はもう真っ暗。
「あ_______・・・・・・・・」
靴を履き替えていると、月夢が声を漏らした。
コイツ、月夢のこと振った奴だ・・・・・・・
私達を無視して靴を履き替える。
まるで赤の他人の様に。
実際赤の他人だけどさ。
月夢は気不味いのか、視線を反らしている。
「ねぇ、気持ちに応えれなくてもチョコ位は受け取ってもいいんじゃない?」
「あなたには関係ないです」
「確かに、私達が失礼だったかもしれない」
面白半分で見ていた雫達も悪かった。
「でもさ、あんたの為に作ったチョコを受け取らないのも失礼なんじゃないの?」
「・・・・・・それ、チョコですよね」
一度目を伏せ、月夢が持っている紙袋を指した。
「貰えるんですよね」
「え?はい!」
震える手で奴に向かって差し出した。
「ありがとうございます」
「いえ!こちらこそ」
「変な人ですね」
それだけ言って帰って行った。