I love you~最初で最後の恋~
バレンタインの日、増井にチョコを投げつけられた後気付きたくはなかった気持ちに気付いてしまった。
増井を追いかけようと部屋を出たら、男子生徒に連れられ空き教室に入って行く増井が目に入った。
本当なら止めに入りたかった。
その時、留美の笑顔が過ぎったんだ・・・・・・・
悔しい気持ちを押し殺し、部屋に戻った。
その日から、俺は思い悩んだ。
妻が居るのに、生徒を好きになるなんて間違ってる。
それなのに、増井への気持ちは消せなった。
こんな気持ちのまま留美と一緒に居る訳にはいかないと思った俺は、素直に留美に話した。
「留美、俺好きな子が出来た」
向いに座っている留美の目から逸らさず、真っ直ぐ見詰めて伝えた。
「それって葵でしょ」
「・・・・・うん・・・・・・」
「やっぱりそうか」
攻める訳でもなく、泣く訳でもなく苦笑いを浮かべた。
「初めて3人で食事した日覚えてる?その時樹の表情が好きって言ってたもん」
俺、そんなに前から増井のこと・・・・・・・?