I love you~最初で最後の恋~
そんな幸せに浸っている時、湊が私達の本当の関係を話してくれた。
本当の事を知っていて私に優しく接してくれた。
今迄通りに接してくれた。
私に感ずかせず接してくれた。
話を聞いた時、中学時代に犯してしまった過ちが脳裏に過ぎった。
当時はピルを飲んでたから良かったものの、飲んでいなかったらと考えると怖かった。
よく考えれば湊とは数年離れていて妊娠していなかったので可能性はなかったんだ。
湊に一緒に暮らそうと言われた時は正直戸惑った。
だって、昔と違って一緒に過ごすって意味が違うじゃない?
だから“家族”という言葉に戸惑った。
17年間も家族を考えないで居た。
頭に入れない様にしていたんだ。
だって、考えたらキリが無くなる。
どうして私を捨てたの?
どうして私を産んだの?
どうして私を殺さないで預けたの?
本当に、考え出したらキリが無くなる。
だから考えないで居た。
でも、湊なら私を裏切らない。そう思ったんだ。