I love you~最初で最後の恋~
もう枯葉となり、散っている桜の木。
初めて先生と出会った場所。
軽く木に触れた。
私の恋も期待もこの枯葉のように散ってしまった。
どうして?
思うことはそればかりで
結局私じゃダメだったんだな、と思い知らされた。
あの時、忘れておけばよかった。
先生と終わった時、全部捨てて先輩に抱かれておけばよかった。
泣きたくない
何時もならそう思うのに今は泣きたい気分だった。
「おい、何してる」
突然背後から聞こえてきた男性の声。
『おい、遅刻か?』
なんでこんな時に昔のことなんて思い出すのよ。
「授業始ってるぞ」
「私が何処で何しようが関係ないでしょ」
泣き顔を見られない様に桜の木と向き合ったまま。