I love you~最初で最後の恋~



屋上に居るのにも飽きたので下に降り、校舎から見えない裏門に移動した。



見事に色を失くしたな~・・・・・・



そりゃ最近寒くなってくる訳だ。



すっかり色を無くしてしまった桜の木を見渡した。



あれ、増井か?



桜の木に触れ、黄昏ている女子生徒を見つけた。



見て見ぬふりをして校舎に戻ろうと方向転換する。



「・・・・・・・・・」



あぁ~、もう!



頭をグシャグシャと掻く。



なんでこういう性格かな。



「おい、何してる」



あ、ちょっと言い方きつかったかも。



余計反抗されたらどうしよ~、とか考えながら少し距離を縮めた。



「授業始ってるぞ」



「私が何処で何しようが関係ないでしょ」



「はぁ~、可愛くねぇな」



とことん可愛くねぇ奴。



「だったらほっとけば?」



あぁそうですか!



だったら御希望通りほっときますよ。
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