I love you~最初で最後の恋~
リビングに出ると、無造作に机の上に置かれた携帯が光っていた。
誰だろう。
私に連絡してくる人なんて滅多に居ない。
携帯の必要性が分からない。
不思議と思いながらもロックを外す。
「ゲ・・・・・」
着信履歴を見て思わず声が出る。
ディスプレイには“担任”の2文字。
私に親が居ないことを知った担任に無理やり登録させられた。
こうやって日曜日の夜と月曜日の朝に電話をしてくる。
学校にちゃんと来いって、ね。
あれ?でも、今日って月曜じゃなかったよね?
勿論日曜でもない。
なんだろう・・・・・・
そんなことを考えていると、また携帯が鳴った。
「はい」
『あ、増井さん?もしかして寝てた?』
機械越しに聞こえる担任の高い声。
「何か用?」
『今日、私最後なの』