●4つの運命はこの学園から●
バサッッ!!!
シュッ!!
バサッ!
・・・一瞬で、あまりにも一瞬の出来事で2人は何が起こったのか意味が分からなかった。
しかし、男の手には先ほどまで美鞍が履いていたと思われるスカートが・・・・
「ひぃっっ」
それを見た2人は急いで美鞍の下半身へと視線をうつす・・・と。
「「・・・は??」」
先ほどまで履いていたスカートとは違う色のピンクのチェック柄のスカートを身に着けていた。
状況が上手く飲み込めず2人は、ただただ、男を見つめた。
「え?何?・・・色違い?」
苓那は目を白黒させながら男の手の中のスカートと美鞍の履いているスカートを交互に指差した。
美鞍はまだ何が起こったのかも整理が付かない様子で口をあけて放心状態。
「・・・・」
それでも男は口を開かずただ怪しいまなざしで2人を見つめるだけだった。
そんな時、部屋の扉が勢い良く開く。
入ってきたのは、息を切らした悠だった。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・やっとみつけたわ・・・」
額の汗を拭いながら室内へと入り、2人の無事を確認すると安堵の表情を浮かべた。
が、しかし何か様子がおかしいことにはすぐにかが付いたようで状況を確認しようと男の手にしているものを
確認して、表情がギ一変。慌てて2人が身に着けているスカートを確認し、美鞍のスカートが先ほどとは別のものに変わっていることに気が付いた。
次に、視線は苓那へと向けられ、目で「一体何があった!!!」と問いかけてみるが・・・苓那も「わからんわぁ!!」と目で返事をするしかなかった。
「・・・・ぷっ・・・ふははははははは!!」
そんな緊迫した空気を間近で観察していたピンクの男は盛大に笑い出した。
笑いはすぐには止まらなかったようで、近くにあった棚を拳で叩いているほど。
「・・・ははははっっ・・・・あははは!!」
笑い続ける男を3人はとりあえず待つことにした。
しばらくすると男も落ち着いたようで、ようやく叩きまくっていた壁から離れて再び3人の前へとやってきた。
一瞬目をそらし、コホンと一つ咳払いをして改めて3人に視線を向ける。
それと同時に苓那は一歩前にでて右拳を振り上げながら吐いた。
「こんの!!変態!なんやいきなりウチの友達拉致して脱がして履き替えさせて!!何したいねん!あぁ??可愛い女の子が履いとったスカートでも嗅ぐんかぁ??一発殴るぞ!」
凄い剣幕でまくし立てながら喋る苓那にものともせず、男はニンマリと爽やかな笑顔を向けて口を開いた。
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