●4つの運命はこの学園から●


「いやぁ~本当にごめんなさいねぇ~。ただちょっと彼女に用事があったのよ。」

いや。答えになってない。
と小岩と美鞍がつぶやいた。
苓那はとなりで音でも出るんじゃないかというくらいプンプン怒りながら男を睨みつけている。
ひとまず、理由が聞きたい。そう思い、放心状態だった美鞍が口を開いた。

「すみません。ピンクの人・・・私に用事?ってなんですか?」

ようやく口を開いた美鞍に微笑みながらピンクの男は話し出した。

「・・・突然なんだけど、浅白美鞍さん。あなたには今日からこの学園の生徒会長になってもらいたいの。・・・それが私の用事よ♪」

「・・・?」

「・・・はい?」

「・・・・む?」

3人は一体どういうことだ?一体この流れでどうしてこうなる?とそれぞれ疑問に思いながらピンクの男を見つめた。
そんな3人を困ったな。という顔をしながら話を続ける。

「あなた方もご存知の通り、この学園は今日からスタートするわけ。でもまだこの学園をまとめるリーダーがいないのよ。それではやはり、学校というものは成り立たないと私は考えるのよ。」

「それは分かります!」

苓那が身を乗り出して言う。

「でもなんで?なんで私を選んだんですか?・・・っていうかなに?このスカート?」

美鞍はまだまだ意味が分からない!という感じで必死で訴えた。

「んーそのスカートは完全に私の趣味。この学園では、生徒会メンバーはこの一般の生徒が履いている緑のスカートは着用しない決まり。そしてピンクは生徒会長の証なのよ。」

そういいながらピンクの男はそばに置いてあった箱の中を再び漁りだし、藍色のスカートとズボンを取り出した。
そのまま、苓那にスカートを、悠にズボンを手渡した。再び元いた場所に戻った男は言葉を続ける。

「・・・ちなみに、藍色は生徒会長を補佐する生徒会役員の色ね♪」

「「はい??」」

苓那と悠は一瞬お互いを見合ってから驚きの声を出す。続けて質問をしようと苓那が口を開こうとするところを男はさえぎって良くとおる声で呼ぶ。

「浅白美鞍!!」

「・・・っはいっ!」

「御影苓那!!」

「はいっ!」

「小岩悠!!」

「はいっ!」

突然名前を呼ばれて3人は思わず返事をする。

「・・・あなたたちには本日よりこの学園の生徒会役員になっていただきます。わたくし理事長、天見が命じます。あなたちに拒否権はないわよ?」

そう言い残し、天見はウフフと含み笑いを浮かべながら部屋を後にした。


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