珈琲に角砂糖



龍にーに腕を引っ張られたまま辿りついた教室には、当たり前だが三年の先輩ばかり。


私でも少し緊張した。


笹原さんを除くと、緊張で顔が強ばっていた。




「えーちょっと龍ー!誰ーその一年生ー」

「いつの間に後輩つくってんのよー」


教室に入るやいなや、龍にーに絡むケバい先輩方。


(視線が痛いです.....)




龍にーはかっこよくて優しい。

だから当然モテる。

きっとこの先輩方も私達が龍にーの何なのか気になって仕方ないのだろう。




「....妹です。龍にーは私の兄です」


「「「え!!!??」」」


さっきの先輩方と、関係ない先輩方まで一斉に私に振り返った。



「え!?妹なの?龍って妹いたんだあー!!」

「あー確かによく見れば目元とか似てるかもー!妹ちゃんも龍みたいなツリ目ー!」



(ツリ目.....ちょっとは気にしてるのに)



私が妹だと名乗った瞬間に先輩方が群がってきた。


(注目されるの....苦手なのに)












< 12 / 29 >

この作品をシェア

pagetop