珈琲に角砂糖
龍にーに腕を引っ張られたまま辿りついた教室には、当たり前だが三年の先輩ばかり。
私でも少し緊張した。
笹原さんを除くと、緊張で顔が強ばっていた。
「えーちょっと龍ー!誰ーその一年生ー」
「いつの間に後輩つくってんのよー」
教室に入るやいなや、龍にーに絡むケバい先輩方。
(視線が痛いです.....)
龍にーはかっこよくて優しい。
だから当然モテる。
きっとこの先輩方も私達が龍にーの何なのか気になって仕方ないのだろう。
「....妹です。龍にーは私の兄です」
「「「え!!!??」」」
さっきの先輩方と、関係ない先輩方まで一斉に私に振り返った。
「え!?妹なの?龍って妹いたんだあー!!」
「あー確かによく見れば目元とか似てるかもー!妹ちゃんも龍みたいなツリ目ー!」
(ツリ目.....ちょっとは気にしてるのに)
私が妹だと名乗った瞬間に先輩方が群がってきた。
(注目されるの....苦手なのに)