珈琲に角砂糖
え....?
この人何で私の名前知ってるの?
「あっえっと。もしかして凛都ちゃん、俺の事覚えてない....かな?」
驚いた私は、先輩を凝視してしまっていたみたいだ。
先輩に問われた言葉への返事はYesだ。
「....あの、私と先輩どこかでお会いしました?」
「あ、覚えてないよねやっぱり!何度か龍ちゃんの家に遊びに行った時に顔合わせてるんだけど」
「あ、すいません。全く覚えていません」
──────ガシっ
本音を口にした時、頭を思いっきり掴まれた。
「凛ー都ー。もうちょっとオブラートに包んで言えってー」
「龍にー!だって本当に覚えていないもの」
「龍ちゃんいいよ!喋ったりしてた訳じゃないし覚えてないのは当たり前だよ」
「羽ー鶴ー!ごめんな羽鶴。でもっ」
「大丈夫だよ龍ちゃん!凛都ちゃんがいい子なのは龍ちゃんがいつも言ってるし知ってるから!」
私が突き放す言葉を言っても、彼はふわふわと笑っていた。