珈琲に角砂糖
「おい龍!俺らの事も紹介してくれよ!」
ガタイのいい一人の先輩が目をキラキラさせて龍にーに訴えた。
「はーめんどくせー」
「いいからさっさと紹介しろ!」
はいはいと、龍にーは面倒くさそうに先輩方の紹介を始めた。
「えーと。まずこのガタイのいいのが麗央(れお)。スポーツは異様に出来る。だけどただの馬鹿」
「あ、麗央です!ってかおい龍!馬鹿ってなんだ馬鹿って!」
麗央先輩というその男性はガタイがよく、短髪で深夜のコンビニにたむろしてそうな風貌をしていた。
「んで、この長髪が瑠依(るい)。髪いじるのが得意。だけどただの馬鹿」
「瑠依でーす!おい子龍ー!俺までただの馬鹿ってなんだよー」
瑠依先輩は肩辺りまでの長髪で、いかにもチャラ男という感じだった。
「んでこのちびが世和(せお)。うーん…。こいつは本当にただの馬鹿」
「ども!世和です!ってうおい!子龍ー。ちびでいいとこなしのただの馬鹿ってひどすぎねーかー!?」
世和先輩は確かにちっちゃかった。恐らく、私と同じぐらいの身長なんじゃないだろうか。
「こいつら合わせて3馬鹿ね」
龍にーが先輩方をいじりながら、とても楽しそうに笑っていた。