珈琲に角砂糖
第1章

ランチタイム



今日も一人、私は教室で本を読んでいる。

高校に入学してもうすぐ二ヶ月。

私には友達というものは皆無だ。






「ねー聞いてよー。また彼氏がさー」

恋バナに勤しむ派手な女子グループ。


「昨日のお笑い番組面白くなかったー?」

昨日のテレビ番組について話している男子グループ。


「見て見て我が家のワンコー!」

グループ内で愛犬を自慢する女子。




教室のあちらこちらから
複数のグループの会話が聞こえてくる。





この空間で自分だけが取り残されたような感覚。


だけど私はこれでいい。




私は人と関わるのが苦手だ。

< 2 / 29 >

この作品をシェア

pagetop