珈琲に角砂糖
「何度一人でいいと言えばわかるのだ!」
「ほら。凛都ちゃんは一人“が"いいとは一度も言ってないよね?一人“で"いいって言ってる」
あ………。
自分でも気付いていなかった事を彼に指摘された。
「だっだが!私はずっと一人なのだ。だから一人の方が楽なんだ。だから一人がいいんだ!」
今度は一人“が"いいと言った。
自分自身が何かに気付いてしまいそうだったから、私は力いっぱい彼の言葉を否定した。
驚く事に、私は泣きそうだった。
「凛都ちゃん!」
泣きそうな私の腕を引っ張って
彼は私を教室から連れ出した。
後ろから龍にーの驚く声や、他の先輩方の冷やかす声が聞こえたけれど、私は振り向けなかった。