珈琲に角砂糖
「ばあちゃん。ただいま。今日はね、久しぶりにたくさん人と会話をしたから凄く疲れたよ。」
仏間にある祖母の写真に話しかける。
返事がないのはわかっている。
それでも、生きている頃みたいに笑顔で話を聞いてくれている気がして二年経った今でも、時々こうして話しかけてしまう。
「ばあちゃん、私ね。やっぱり人と接するのが怖いよ。関わって、もし私がほだされて仲良くなったとしても、私は人を傷つける事しか出来ない。だから絶対私は捨てられるだろう。人と接するというのは、捨てられるまでのカウントダウンのような気がして私は凄く怖いんだ」
ばあちゃんへの会話という名の盛大な独り言。
誰もいないこの空間で、私は自分の本音をぶちまけていた。